IOSTは、第1世代のビットコイン、第2世代のイーサリアムに次ぐ第3世代のブロックチェーンを目指して開発された暗号資産(仮想通貨)です。

この記事では、第3世代のブロックチェーン技術として現在注目が集まっている「IOST」について、基本情報や特徴、そして今後の将来性を初心者に向けて分かりやすく紹介します。

IOSTを
大まかに説明すると….

  • IOSTは、第3世代のブロックチェーン技術として現在注目が集まっている暗号資産(仮想通貨)である。
  • IOSTは、国家や中央銀行といった管理者が存在せず、非中央集権的な暗号資産(仮想通貨)である。
  • IOSTは、多くのエンジニアが使える「JavaScript」で開発ができる。
  • IOSTの購入を検討しているなら日本国内でIOST取り扱っている「CoinCheck」を利用しましょう。

IOSTとは?

IOSTとは、Internet of Services Token(インターネット・オブ・サービス・トークン)の頭文字をとった略称です。現在私たちが日常生活で利用しているクレジットカードと同じように、ブロックチェーンを利用していこうというコンセプトの元、開発が進められています。

このような未来を実現するために、独自のコンセンサスアルゴリズムである「PoB」を採用し、高速な処理と非中央集権性を可能にしてきました。もともと海外で取り扱われていた通貨ですが、2020年9月にCoincheck(コインチェック)で上場したことにより、日本国内でも現在は、注目を集めはじめている通貨となっています。

IOSTの概要

IOSTの概要については、以下の表をご覧になってください。

暗号資産(仮想通貨)名 IOST(アイオーエスティー)
ティッカーシンボル IOST
発行開始年月 2018年1月
主な利用用途 送金・決済・投資
開発元 IOST財団

IOSTの特徴

IOSTの特徴は全部で5つあります。

  1. 独自のコンセンサスアルゴリズム「PoB」を採用している
  2. JavaScriptで開発ができる
  3. スケーラビリティ問題の解決を目指すEDS技術を採用している
  4. ノードのストレージを削減することができる
  5. 処理速度が速い

それぞれ一つずつ見ていきましょう。

独自のコンセンサスアルゴリズム「PoB」を採用している

一つ目は、独自のコンセンサスアルゴリズム「PoB」を採用しているについてです。「PoB」とは、”Proof of Believability”の頭文字をとったものです。この独自のコンセンサスアルゴリズムを採用していることにより、非中央集権を実現することができています。

現在、ビットコインやイーサリアムが採用している「PoW(Proof of Work)」は、取引量が多くなってしまうと、どうしても承認作業が追い付かずパンクしてしまうなどの問題が生じていました。これにより、手数料が高騰するといった課題も生じていました。

それに対して、IOSTは「PoB」という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用することにより、ネットワークへの貢献度を高めて、一ブロックにかかる対応確率を上げています。これにより、より速く安全性の高いアルゴリズムを実現しています。

JavaScriptで開発ができる

二つ目は、JavaScriptで開発ができるについてです。IOSTは、プログラム言語がJavaScriptで作られています。このことにより、ほかの通貨と比べて参入障壁が低くなっています。つまり、多くのエンジニアが比較的容易に、スマートコントラクトの構築ができるようになっています。多くのエンジニアが参加しやすいということで、今後IOSTのスマートコントラクト活用は、ますます盛り上がってくるのではないかと見られています。

実際にIOSTの開発は盛り上がりを見せていて、すでに世界中で様々な計画が進行しています。日本国内でも研究開発は進められており、再生可能エネルギーの実証実験や医療・ヘルスケア分野でのデータ管理など、わたしたちの生活に関わる形で徐々に浸透してきています。

スケーラビリティ問題の解決を目指すEDS技術を採用している

三つ目は、スケーラビリティ問題の解決を目指すEDS技術を採用しているについてです。IOSTでは、効率分散型シャーディング「EDS(Efficient Distributed Sharding)」と呼ばれる技術を採用することにより、スケーラビリティ問題の解決を目指しています。

この技術は、トランザクションにかかる作業を分割し並行して進めることにより、処理にかかる時間や手数料を削減しています。これにより、ネットワーク速度が飛躍的に向上しました。

スケーラビリティ問題は、暗号資産(仮想通貨)全体において、大きな課題の一つになっています。こちらの課題は、一ブロックに書き込むことのできる取引のデータ量に、制限があるため引き起こされています。このような課題を、IOSTは今のところ、うまく解決することができているのです。

ノードのストレージを削減することができる

四つ目は、ノードのストレージを削減することができるについてです。このノードのストレージを削除できるのは、大きなメリットの一つとなっています。通常、ノードになる際には、過去のブロックデータをブロックチェーン上へ保存しなければならず、これによりストレージを圧迫していました。そうなってくると、ネットワークのサーバー上へ負荷がかかることになり、システムのパフォーマンスを下げ、新しくノードを参加させることが難しくなってきます。

そういった課題に対してIOSTでは、ある特定のブロックに「マイクロステート・ブロック」と呼ばれるチェックポイントを設けました。これにより、最新のブロックのみが保存される仕組みを作りだし、ノードのストレージを削減することに寄与しています。

処理速度が速い

最後五つ目は、処理速度が速いについてです。処理速度に、とても優れているのもIOSTの特徴の一つです。現在IOSTは、「TPS」と呼ばれる1秒間に処理することのできるトランザクション数が「2008」となっています。ほかの通貨で、例えばイーサリアムの場合は、その数値が「15」となっているため、IOSTのTPS数が、いかに速いかが分かることでしょう。トランザクションを高速に処理できることにより、処理時間を待つことなくブロックの構築ができます。

現状、ビットコインやイーサリアムなどは、処理速度がかなり遅いです。そのため、決済や送金などの実用的なところで、少し使い勝手が悪くなっています。そこを解消してくれそうなのがIOSTで、今後私たちの生活に普及してくるか注目が集まっています。

IOSTの価格推移

IOSTの価格推移

ここからは、IOSTのこれまでの価格推移を見ていきます。

2018年~2020年のIOSTの価格推移

IOSTは、2018年に誕生してからエアドロップによる一時的な価格の上昇はあったものの基本的には、「0.5円」前後を推移していました。

2021年現在のIOSTの価格推移

2020年までは、価格に大きな動きのなかったIOSTですが、2021年に入り価格は一気に上昇していきます。現在は、暗号資産(仮想通貨)全体の市況が落ち込んでいるため、価格は下がっているものの、4月には一時期「8.6円」にまで上昇しました。これまで価格が停滞していた一つの要因に、国内で取り扱いがなかったことが挙げられます。しかし2020年9月にCoincheck(コインチェック)で取り扱いを開始したことにより、価格は上昇していきました。

IOSTの現在の価格

[ccpw id=”6282″]

IOSTの今後の将来性は?

IOSTの今後の将来性は、4つの要素から上昇する可能性があります。

  1. DeFi分野への展開
  2. 認知度の向上
  3. エアドロップによる影響
  4. IOSTを活用したサービスの普及

それぞれ一つずつ見ていきましょう。

DeFi分野への展開

DeFiとは、分散型金融のことで2020年後半から暗号資産(仮想通貨)全体のトレンドになっています。IOSTはこのDeFi領域へ2019年から参戦しており、IOSTのブロックチェーン技術やコンセンサスアルゴリズムが、とても相性がいいということで注目を集めています。その中でも特にブロックチェーン技術では、金融や資産といったセキュリティ対策面で非常に大きな担保となってくるため、積極的にIOSTの導入が進んでいます。

このセキュリティ対策面での担保があるということで、DeFiの盛り上がりとともに市場へ参加するユーザーが増え、相乗効果で現在IOSTの価格も上がっている状況です。今後もDeFi領域は発展していくと見られていますし。IOST自体も積極的に参加していくと明言しているため、価格も上がってくると予想されます。

認知度の向上

IOSTの価格上昇の理由の一つに、認知度の向上が挙げられます。日本で認知度が向上したのは、2020年にCoincheck(コインチェック)で取り扱いがスタートしてからです。以前からIOSTに注目している人はいたのですが、この日本をはじめとするアジアで活発に取り扱いが増えたことにより、海外へも広く認知されはじめていきました。

また最近では、インドネシアでも取り扱いを始めており、少しずつ認知度の幅を広げていっています。このように世界各地へIOSTの認知度が広まってくれば、価格も上がってくると見られています。

エアドロップによる影響

エアドロップとは、キャンペーンのようなもので、エアドロップを実施する際に、ある特定の通貨(今回で言えばIOST)を保有していると、無料でトークンが配布されます。有名どころで言えば、ビットコインキャッシュです。ビットコインキャッシュは、ビットコインのハードフォーク時にエアドロップによって配布され誕生しました。

IOSTでは、過去に2回エアドロップを実施しています。いずれもエアドロップ実施の直前に、価格が一気に上昇しています。基本的に保有している通貨と同じ量のトークンが無料で配布されるため、非常にお得なキャンペーンとなっています。

エアドロップは、通貨の認知度を上げるために行なわれるキャンペーンのため、ユーザー側にデメリットはありません。そのためエアドロップを実施し、認知度を高めることができれば、その後も長期的に価格が上昇していく可能性があるということになります。

IOSTを活用したサービスの普及

IOSTは、ほかの通貨よりもセキュリティ面で高いブロックチェーン技術と多くのエンジニアが使用しているJavaScriptを言語として扱っているということで、これらを活用したサービスの普及に注目が集まっています。

IOSTでは、定期的に活用を進めているサービスの普及活動報告を行なっています。活動は世界各地で行われており、日本でも関東を中心に、イベントや開発者向けとして実施されています。このように、実際行なわれていることが証明されているため、実績を積み重ねていくことで、価格にもいい影響を及ぼすと予想されています。今後もIOSTを活用したサービスの普及には注目しておきましょう。

IOSTが購入できる取引所は?

IOSTは国内または海外の取引所で購入することができます。金融庁に認可された国内の暗号資産(仮想通貨)で購入することを推奨します。

現在、金融庁に登録されている暗号資産(仮想通貨)取引所で、IOSTを取り扱っている業者は、「Coincheck」のみとなっています。(2021年6月現在)。

Coincheck(コインチェック)

coincheckのwebサイト

  • 暗号資産(仮想通貨)の貸出サービスで利息収入を狙うことができる!
  • さまざまなアルトコインを取り扱っていてバリエーション豊富!
  • 取引手数料無料なのでコストを抑えながら取引できる!

Coincheck(コインチェック)は、暗号資産(仮想通貨)のNEM流出後にマネックスグループが株主となり、セキュリティ体制や経営体制を見直した仮想通貨取引所です。

IOSTについてのまとめ

今回は、IOSTの基本情報や特徴、そして今後の将来性について、初心者に向けて分かりやすく紹介してきました。

まとめていきます。

  • IOSTは非中央集権型で、独自の「PoB」と呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを採用している。
  • JavaScriptにより開発ができるため、参入障壁が低く、多くのエンジニアが使うことができる。
  • EDS技術を採用したことにより、ノードのストレージを削減した。
  • DeFi市場の盛り上がりや認知度の上昇とともに、今後ますます人気がでてくる暗号資産(仮想通貨)の一つと言える。
  • 国内でIOSTを取り扱っている取引所は、現在「CoinCheck」のみとなっている。ですが、初心者でも使いやすく、安心して取引を行えるのでおすすめ。

現在は価格が上昇しているIOSTですが、暗号資産(仮想通貨)はボラティリティが大きいことで有名です。上昇幅が大きければ、それだけ下落もあるということです。

要するに利益が出やすい反面、損失も出やすいということになります。ですから、初心者は、まず少額から始めてみることをおすすめします。

暗号資産(仮想通貨)の口座開設がまだの人は、まず国内の取引所から開設することをおすすめします。

今回の記事で気になった人は、ぜひ購入を検討してみてください。