近年、仮想通貨が普及していくだけでなく、金融業界を中心としてブロックチェーンを活用したプロジェクトに関する話題を目にする機会が増えてきました。ブロックチェーンに関するニュースが多くなるとともに、ブロックチェーンに関わるブロックチェーンエンジニアを目指す方も増えていると思います。しかし、ブロックチェーンエンジニアというジャンルは、まだ歴史が浅いため、情報を仕入れたくても思うような情報を得られる方も少なくないでしょう。そこで今回は、ブロックチェーンエンジニアになるために必要なことを、分かりやすく説明します。

ブロックチェーンエンジニアの就職状況

業界が気になる理由に、求人が多いかどうかを挙げる人が多いと思います。ブロックチェーンエンジニアに対する求人は、近年、非常に多く、人員が足りていない状態です。そのため、ブロックチェーンエンジニアを目指せば、就職先を見つけることの苦労は少ないでしょう。

ブロックチェーンエンジニアに関する求人が多い理由として、一つは仮想通貨取引所が増えていることが挙げられます。coincheckの資金流出や複数の仮想通貨取引所に対する金融庁指導が入るなど、仮想通貨取引所関連の暗い話題が多くありましたが、仮想通貨取引所への参入業者は、今後も絶えないと言われています。また、既存の仮想通貨取引所についても、金融庁からの指摘があるなど、よりシステムの整備が求められていることから、エンジニアの求人を増やしている状況です。

仮想通貨取引所では、このようにブロックチェーンエンジニアの求人を増やしているのですが、ブロックチェーン自体がまだ普及し始めて間もない技術であるため、なかなか人材が獲得できない状態です。

また、仮想通貨取引所だけではありません。大手金融機関においても、仮想通貨の発行の検討を開始したり、ICOというトークンを発行した資金調達手段についても注目が集まっています。仮想通貨取引所だけでなく、様々な業界からブロックチェーンに注目が集まっていることから、ブロックチェーンエンジニアの獲得競争は、今後も激しい状態が続くと考えられます。

ブロックチェーンエンジニアになる方法

ブロックチェーンエンジニアに対して、今後も、引き続き求人が多くなりそうだということが分かったと思います。しかし、ブロックチェーンエンジニアになる方法が分からなければ、いけません。ブロックチェーンエンジニアになる方法を説明します。

理論を学習する

ブロックチェーンエンジニアになるためには、まずブロックチェーンの仕組みについて理解を深めるために、ブロックチェーンの理論について基礎から学習する必要があります。ブロックチェーンの理論を学習する方法は複数ありますが、基礎から学ぶことは、面倒なようでとても重要なことです。

書籍を読む

ブロックチェーンの解説本は、多く出版されています。どの本をお勧めするというのはないのですが、ブロックチェーン関連のブログ等で取り上げられている本を一つは読んでみることを推奨します。本による学びは、机上になってしまいますが、机上であっても理論を知っていれば実践の時に役に立つものです。

ネット上で情報を収集する

ブロックチェーンについてネットで検索すると、様々な情報を得ることが出来ます。ただ、ネット上の情報は、玉石混合であり、情報の鮮度にも差があるため、情報を活用する際に注意が必要です。

ネット上の情報を活用する目安として、情報発信者を確認することが重要です。情報発信者が企業であれば、企業が誤った情報を流すことはとてもリスクがあるため、信頼の高い情報だと言えるでしょう。個人が発信した情報(例えばブログやTwitterなど)である場合は、その人がネット上で複数取り上げられる存在かどうかを確認した方が良いでしょう。ネット上で話題となる人物であれば、その情報は信頼性が高いと言えます。あまりネット上で見かけない方の情報であれば、信頼性は低いと言えるでしょう。

プログラミングを実践する

理論を学んだだけでは、エンジニアになれません。ブロックチェーンのプログラミングの実践経験を経る必要があります。

プログラミングスクールを利用する

今やプログラミングを学習できるプログラミングスクールが増えてきました。プログラミングスクールは、完全なオンラインだけのものから通学制のものまで様々です。費用を抑えたいのであれば、オンラインで受講できるものを利用した方が良いでしょう。

プログラミングスクールのメリットは、①コースに従って、段階的に学ぶことが出来る、②分からないところをサポートしてくれる、③講師から業界の情報を聞くことができる、といったものが挙げられます。料金とこれらのメリットを比較して、活用するかどうかを検討してみましょう。

プログラミングをしてみる

ブロックチェーン関連のプログラムは、Dapps(分散型アプリケーション)と言われます。Dappsを開発してみると、ブロックチェーンに関する理解が深まり、実践的な技術を身に着けることが出来ます。

Dappsの開発を、オンライン上で体験できるサービスも登場しています。例えば、CryptoZombies(https://cryptozombies.io/jp/)であれば、ブロックチェーン関連のプログラミング初心者であっても学びやすいように、ゲームを作りながら、無料でDappsの技術を身に着けられるようになっています。このようなオンラインサービスを利用することも有効でしょう。

ブロックチェーン関連の求人に応募する

これまでは、ブロックチェーンについて学ぶ方法を記載しましたが、ブロックチェーンエンジニアになるには、企業に入って経験を経ることが重要です。

書籍やプログラミングを経験すれば、基礎的な知識や技術は身に付いた状態になります。ただ、実際にシステムを開発するためには、システム開発を行っている企業の現場を経験することが一番です。

ブロックチェーンエンジニアの求人は、一般的な求人サイトやエンジニア向け求人サイトに掲載されているため、そこから応募してみればよいでしょう。ブロックチェーンについて学んだ実績をしっかりと話すことが出来れば、きっと採用されるはずです。

まとめ

今回は、ブロックチェーンエンジニアになる方法について説明しました。ブロックチェーンは、仮想通貨業界が拡大しているだけでなく、様々な業界に対して必要とされる技術になろうとしています。ブロックチェーンエンジニアになるための努力を行うことは、決して無駄にはなりません。書籍等で仕組みや理論を学び、プログラミングを経験すれば、エンジニアに必要とされる基礎的なことが身に着けられます。理論と実践を繰り返すことが必須です。ぜひ、ブロックチェーンエンジニアを目指してみてください。