国内暗号資産(仮想通貨)取引所のコインチェック(Coincheck)は、シンプルかつスマートなUI/UXなので暗号資産未経験の方も利用を検討しているのではないでしょうか。

しかし、暗号資産および取引所未経験の状態では、口座開設手続きの流れや具体的な方法について分からず、悩んでしまう方もいるかと思います。

そこでこの記事では、コインチェック(Coincheck)の主な特徴から口座説方法、入出金方法を分かりやすくご紹介していきます。取引所未経験の方や口座開設方法が分からない方なども参考にしてみてください。

コインチェック(Coincheck)とは?

coincheckのwebサイト

コインチェック(Coincheck)は、2012年設立で運営歴の長い暗号資産取引所です。2018年に暗号資産ネムの流出問題が発生したため、一時期サービスを停止していました。2021年現在は、金融庁の認可を受けた上で取引サービスや口座開設など再開しており、セキュリティ強化をはじめさまざまな点で新たな特徴や強みがあります。

まずは、コインチェック(Coincheck)の主な特徴を確認していきましょう。

初心者にわかりやすいUI/UX

Coincheck-仮想通貨を かんたん売買

コインチェック(Coincheck)の主な特徴といえるポイントが、シンプルで分かりやすいUI/UXというところです。

コインチェック(Coincheck)の公式サイトトップページや取引ページなどの各ページは、基本的に白を背景にし、各ボタンやアイコンの配置も整理されているので一目で内容を理解できます。

販売所の注文ページは、数量を入力するだけで購入金額を自動で計算してくれます。そのため、わざわざ自分で購入金額を計算する必要はありません。

取引所の注文ページでは、ビットコインの購入数量や注文金額を指定するのみというシンプルな内容です。他の取引所と比較して複雑な注文方法を作成できない一方、初心者にとって取引の仕組みを理解しやすいシステムといえます。

暗号資産とは何か分からない、取引所とは何?、注文方法で何をすればいいのか分からないなど、暗号資産や資産運用未経験の方には、特に利用しやすい取引所といえるのではないでしょうか。

国内暗号資産取引所の中で取り扱い暗号資産が多い

コインチェック(Coincheck)では、16種類もの暗号資産を取り扱っています。他の国内暗号資産取引所は、8種類前後のケースが多いことを考慮すると、比較的暗号資産の種類が多い取引所といえます。

取り扱い暗号資産は、ビットコインやイーサリアムをはじめ、モナコインやライトコイン、クアンタムなど成長性に期待できるマイナーなアルトコインも含まれています。また、他の国内暗号資産取引所では取り扱っていない暗号資産を売買できるので、アルトコインに関心を持っている方にとってもメリットの多い取引所といえます。

アルトコインの売買にも対応

コインチェック(Coincheck)では、日本円でアルトコインを売買することができます。

国内暗号資産取引所の中には、日本円でビットコインを購入し、そのビットコインでアルトコインを売買するという方式を採用している取引所もあります。暗号資産取引に慣れている方であれば、さほど面倒ではありません。ただし、初心者には難しいもしくは面倒と感じる手順です。さらにビットコインのレートを確認しておかないと、ビットコイン/アルトコインの通貨ペアに影響を与えていることに気づかない可能性もあります。

コインチェック(Coincheck)は日本円でアルトコインを購入できるので、ビットコインの購入手続き不要で、なおかつビットコインのレートを確認する手間もありません。

販売所形式(暗号資産取引所から提示された価格で売買)のみでしか売買できないものの、手続きのシンプルさという点でメリットがあります。

貸し暗号資産サービスで中長期の運用も可能

コインチェック(Coincheck)は、貸し暗号資産サービスを利用できるようになっています。

貸し暗号資産サービスとは、暗号資産を取引所へ一定期間預けて利息を得られるサービスのことです。コインチェック(Coincheck)の場合は、最大年率5%でビットコインやアルトコインに対応しています。また、貸出期間は、以下の期間を申込時に選択することが可能です。

  • 14日間:年率1%
  • 30日間:年利2%
  • 90日間:年利3%
  • 180日間:年利4%
  • 365日間:年利5%

なお、上記のように様々な貸出期間を選択できるのは、コインチェック(Coincheck)の強みでもあります。利息収入の計算は、預かり資産×金利÷365×貸出期間となっています。たとえば1BTCを90日間貸し出した場合は、約0.0074BTCの利息を得ることができます。

取引よりも利息収入をメインにしたい方、手元に余っている暗号資産がある方などにはメリットもあります。

ガスや電気との連携サービスを利用できる

コインチェック(Coincheck)には、Coincheckでんき・Coincheckガスというサービスがあります。

Coincheckでんきは丸紅新電力との提携サービスで、電気料金を毎月支払うたびにビットコインを獲得したり、ビットコイン払いで電気料金を割引してもらったりできるのが特徴的です。ビットコインの獲得率は、電気料金の7%相当です。また、ビットコイン払いの場合は、電気料金の7%分を割引してもらえます。

Coincheckガスは東京電力グループのFNJ との提携サービスで、こちらもガス料金の支払いでビットコインを獲得したりビットコイン払いでガス料金を割引したりできます。Coincheckガス経由でのガス料金支払い時には、ガス料金の3%に相当したビットコインをCoincheckウォレットへ入金してもらえます。また、ビットコイン払いによる割引率は3%です。

他の国内暗号資産取引所にはない画期的なサービスです。

コインチェック(Coincheck)で口座を開設する方法

コインチェック(Coincheck)の口座開設は、大まかに分けるとアカウントの作成と基本情報の入力、本人確認の3ステップで進める流れとなっています。Webサイトで口座開設手続きを進められるのはもちろん、公式のスマホアプリからでも手続きおよび取引を始められます。

  1. アカウントの作成(Webサイト、スマホアプリ共通)
  2. 基本情報の入力(Webサイト、スマホアプリ共通)
  3. 本人確認作業(Webサイトとスマホアプリでは方法が異なる)
  4. 審査に通過できれば取引を始められる(口座開設完了)

本人確認作業は、コインチェック(Coincheck)の公式サイトとスマホアプリで異なる方法です。そのため、今回は見出しを分けて解説しています。

それでは、コインチェック(Coincheck)の口座開設方法について確認していきましょう。

手順1:アカウントの作成(Webサイト版、スマホアプリ版共通)

参考URL:https://coincheck.com/ja/registrations

まずは、コインチェック(Coincheck)の公式サイトへアクセスし、緑色の「会員登録」ボタンをクリックします。すると会員登録ページへ移動するので、メールアドレスとパスワードを登録していきます。

パスワードに関しては、8文字以上でかつ半角英数字を入れるというルールがあります。そのため、半角の英数字を8文字以上入力しましょう。

メールアドレスは、普段利用しているアドレスを登録するのが大切です。なぜなら口座開設の際に、登録アドレス宛にメールと口座開設ページのリンクが届くためです。

メールアドレスとパスワードの登録が完了した場合は、アカウントの作成が完了となります。

混同しやすいポイントですが、アカウントの作成=口座開設手続き完了ではありません。

仮登録に近い状態なので、引き続き手続きを進めていきましょう。

なお、コインチェック(Coincheck)のアプリで口座開設を進める場合も、トップページの会員登録ボタンをタップし、メールアドレスとパスワードを登録します。

手順2:基本情報の入力(Webサイト版、スマホアプリ版共通)

参考URL:https://coincheck.com/ja/guide

アカウントの作成後は、登録アドレス宛にコインチェック(Coincheck)からメールが届きます。

登録アドレスに届いたメールには、基本情報の入力ページにアクセス可能なURLが添付されています。続いては、添付URLをクリックし、基本情報の入力ページへアクセスしましょう。

基本情報の入力ページでは、規約を読んだ上で規約同意ボタンをクリックし、居住国と年齢の入力、さらに各種重要事項の確認といった手続きを行う流れです。

基本情報の入力や各種重要事項の確認と同意の完了後は、電話番号認証(SMS認証)を行います。

電話番号認証を行うには、自身の利用しているスマートフォンの電話番号を認証画面に入力します。入力した後は、SMSへ6桁の認証コードが送付されます。

あとは認証コードをコインチェック(Coincheck)の電話番号認証ページで入力すれば、認証作業完了となり本人確認作業へ進みます。

手順3:コインチェック(Coincheck)のWebサイトで本人確認作業

コインチェック(Coincheck)のWebサイトから本人確認作業を行う場合は、まず本人確認ページで「お客様情報」の登録を進めます。

お客様情報は、氏名や性別、生年月日、住所といった情報を入力します。

お客様情報を入力した後は、コインチェック(Coincheck)が本人確認書類として認めている書類を1種類撮影し、画像をアップロードしていきます。本人確認書類として認められている書類は、以下の通りです。

  • 運転免許証:表面と裏面の画像が必要
  • パスポート:顔写真ページと住所記載ページの画像が必要
  • 在留カード:表面と裏面の画像が必要
  • 特別永住者証明書:表面と裏面の画像が必要
  • 運転経歴証明書:表面と裏面の画像が必要、さらに交付年月日2012年4月1日以降でなければいけない
  • 住民基本台帳カード:表面と裏面の画像が必要
  • 個人番号カード:表面の画像が必要、 顔写真なしの通知カードは利用不可

本人確認書類の画像を提出したあとは、「本人確認書類の確認が完了するまで1~2営業日お待ちください」という画面表示に切り替わるので、審査通過を待ちます。

審査に通過した場合は、本人確認完了のメールが届き、後日住所確認用のハガキが郵送で送られてきます。

住所確認用のハガキが登録住所へ届いたら口座開設手続き完了となり、入出金や暗号資産取引を始められます。

一見すると複雑に見えますが、本人確認書類の提出を行えば手続き自体は完了ので、特に難しい作業もありません。また、入力する情報も氏名や生年月日など簡単な内容で、悩むポイントは少ないといえます。

ただ、Webサイトによる本人確認手続きは、本人確認完了メールではなく住所確認用ハガキの受け取りで口座開設完了となるため、口座開設のタイミングのみ勘違いしないよう注意が必要です。

公式サイトでは、審査およびハガキの発送に時間がかかっているため、アプリによる本人確認作業「かんたん本人確認」を推奨しているようです。

スマホアプリを活用して本人確認を行う場合は、次の項目を確認してみてください。

手順3:スマホアプリを用いた本人確認作業

コインチェック(Coincheck)の公式スマホアプリでアカウントの作成と電話番号認証を行った場合は、引き続きアプリで本人確認手続きを行うことができます。

まずはWebサイトの手続きと同じく、氏名や生年月日などといった「お客様情報」を入力します。「お客様情報」の入力が完了したら本人確認書類の画像提出ページへ移ります。

本人確認書類として認められているのは、前述で紹介した書類と同じく7種類です。

本人確認書類の画像を撮影する時は、カメラアプリと連携しながらリアルタイムで撮影とアップロードを行っていくのが特徴です。また、本人確認書類の提出に必要な画像の種類および撮影の順番は、以下の通りです。

参考URL:https://coincheck.com/ja/guide

  1. アプリ内の表面を撮影、裏面を撮影ボタンを押し、本人確認書類の表面と裏面を撮影
  2. 本人確認書類を持ち、顔と本人確認書類が写った状態で撮影(顔の表情を変えたり傾けたりしながら何回か撮影)
  3. 自身(顔)と本人確認書類が写った状態で、本人確認書類の厚みがわかるようゆっくり傾けながら撮影

アプリ内の指示に沿って撮影を進めたあとは、「現在確認中です」という画面表示に切り替わるので審査完了まで待ちます。審査の待ち時間に関しては、公式サイトに明記されていないため混雑具合や時期によって変わると考えられます。

審査完了の通知はアプリで確認でき、入出金や暗号資産取引を始められます。

なお、Webサイトによる本人確認手続きと異なり、ハガキによる住所確認は不要です。

口座開設後は早めに二段階認証も設定しておく

口座開設手続き完了後は、セキュリティ対策の強化という点で二段階認証を行っておくのも大切です。

二段階認証は、コインチェック(Coincheck)へログイン後、設定タグの「二段階認証」メニューからAndroidもしくはiOS版の認証アプリを選択し、スマホでダウンロードします。

コインチェック(Coincheck)アプリで表示されるQRコードを認証アプリで読み取り、6桁の認証コードを生成します。あとは、コインチェック(Coincheck)のサービスページで入力すると設定完了です。

設定後は、ログインのたびに上記の二段階認証を行う必要があります。

コインチェック(Coincheck)に入金する方法

コインチェック(Coincheck)への入金は、銀行振込とコンビニ入金、クイック入金の3種類から選択できます。

銀行振込による入金

コインチェック(Coincheck)の取引ページには、日本円入金というタブがあります。日本円入金のタブをクリックもしくはタップすると、入金方法の選択画面が表示されるので銀行振込を選択します。

銀行振込を選択した場合は振込先の口座情報が表示されるので、自身の口座から振込先の口座へ任意の金額を振込むという流れです。

コンビニ入金

コンビニ入金を希望する場合は、コインチェック(Coincheck)の日本円入金タブからコンビニ入金を選択します。あとは、利用するコンビニを選択し、受付番号をレジで提示すれば手続きを進められます。

コンビニの利用頻度が高い方や銀行振込が面倒に感じる方は、コンビニ入金の方がいい場合もあります。

クイック入金

クイック入金とは、ネット銀行やATMで入金手続きを行うことができる方法のことです。なお、SMS認証と本人確認手続きを完了していることが、利用条件となります。

まずは日本円の入金タブからクイック入金を選択し、入金額を入力したのち「お支払い情報を発行」をクリックします。あとは、「お支払い金額合計」、「収納機関番号」、「お客様番号」、「確認番号」、「お支払い期限」という情報が表示されるので、メモもしくは画像を保存しておき、ネット銀行もしくはATMで入金操作を行う流れです。

クイック入金の申請から入金まで3時間という期限があるので、期限切れとならないよう迅速に入金操作を行いましょう。

コインチェック(Coincheck)で暗号資産(仮想通貨)を購入する方法

コインチェック(Coincheck)へ日本円を入金できれば暗号資産を購入することができます。また、ビットコインの場合は、取引所でも購入可能です。(アルトコインは販売所形式のみ)

販売所での購入

コインチェック(Coincheck)のアプリで購入する場合は、OSによって一部操作が異なる点に注意が必要です。

iOS版は、アプリ内のメニューからチャートをタップし、画面下部から購入したい暗号資産を選択および購入手続きを進めていきます。購入の際は、暗号資産の購入数量を選択する必要があります。

Android版では、アプリ内のメニューからコイン購入をタップします。続いて暗号資産を選択し、購入数量の入力および購入ボタンをタップすれば注文手続き完了です。

Web版の場合は、トップページの上部メニューなどから販売所ボタンをクリックし、アプリと同様に購入数量を入力すれば完了というシンプルな流れです。

暗号資産を売りたい場合は、暗号資産の選択と保有数量を入力すれば完了となります。

取引所でのビットコイン購入

取引所では、ビットコインのみ購入できる仕様です。アルトコインを購入したい場合は、アルトコイン販売所で購入手続きを行う必要があります。

取引所の場合は、購入数量だけでなく購入したい価格を入力する項目があるので、任意の数量と金額を入力する仕組みです。あとは、販売所形式と同じく注文ボタンをクリックもしくはタップし手続き完了です。

ただし、販売所形式とは異なり、自身の注文した価格で他のユーザーが買いもしくは売り注文を行うことで取引成立となります。そのため、注文と取引成立のタイミングが異なる点に注意が必要です。

売却の場合も購入数量と金額を入力する流れとなっています。

コインチェック(Coincheck)で暗号資産(仮想通貨)を送金する方法

暗号資産を他の暗号資産取引所や自身のウォレットへ送金したい場合は、送金先の「入金用アドレス」を用意しておく必要があります。入金用アドレスは、ウォレットと送金先の暗号資産取引所内、それぞれ生成することが可能です。

入金用アドレスの準備を行ったあとは、コインチェック(Coincheck)へログインし、メニューから「コインを送る」というボタンを選択し、送金先のリストを作成します。送金先リストの編集画面では、送金の金額と入金用アドレスなどを入力していきます。

送金先リストの作成が完了できれば、「送金する」というボタンをクリックし送金完了です。入金手数料は無料なので、コスト面で注意すべきポイントは特にありません。

あとは、送金が間違っていないか送金先の口座を確認しておきましょう。

コインチェック(Coincheck)で日本円を出金する方法

コインチェック(Coincheck)から日本円を出金したい場合は、メニュー画面から「日本円を出金する」というボタンを選択し、出金画面に移ります。

出金画面では、振込先の口座情報を登録します。必要な情報は以下の通りです。

  • 銀行名
  • 支店名
  • 口座の種別
  • 口座番号(6桁以下の場合は、先頭に0を入れて7桁に調整)
  • 口座名義(カタカナ、姓と名の間にはスペースを入れる)

登録可能な口座は、本人名義のみにかぎられています。また、事前にSMS認証を完了させておかなければ、出金操作不可という点にも注意が必要です。なぜなら口座情報の入力後にSMS認証を行うためです。

口座情報の登録後は、出金額を入力し出金申請ボタンをクリックすれば手続き完了となります。出金手数料は、金融機関にかかわらず一律で407円(税込)かかります。

まとめ

コインチェック(Coincheck)は、初心者にも分かりやすいUI/UXで、口座開設手続きや入出金方法もシンプルで覚えやすい内容です。

口座開設手続きはWeb版とアプリ版から選択し、Web版の場合は郵送にて住所確認用ハガキを受け取ると口座開設手続き完了となります。一方アプリ版はハガキによる住所確認不要なので、Web版よりもスムーズに手続きを進めやすいといえます。

暗号資産の入金に関しては、コンビニ入金と銀行振込、クイック入金と複数の方法から選択できるのも嬉しいポイントです。

暗号資産取引未経験の方や暗号資産の種類が多い国内暗号資産取引所を探している方などは、今回の記事を参考に口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。