海外において仮想通貨は暗号通貨という呼ばれ方が一般的、仮想通貨という呼び方が定着した日本は珍しくなっています。
仮想通貨であればバーチャルカレンシーが当てはまりますので、これでは電子マネーとの区別がよく分からなくなってしまう人もいるでしょう。
電子マネーやクレジットカードには、仮想通貨とはどのような違いがあるのでしょうか?
クレジットカードと仮想通貨の違い
まず、クレジットカードはその名の通り、信用を担保するカードを意味しています。
利用者がクレジットカードを使って決済を行う場合、クレジットカード会社から一時的にお金を借りることで商品代金などを支払います。
こうしてカード会社に立て替えて貰った代金は、規定の期日になるとカード会社から請求といった形で支払いを求められます。
クレジットカードは現金を持ち歩かなくても利用できるメリットがありますので、日常生活においてこれを活用する人は多いでしょう。
しかし、カード会社にとって立て替えた代金の回収は必須ですから、誰に対してもこのようなクレジットカードを発行するわけではありません。
クレジットカードの発行では事前に信用に関する審査が存在し、収入や職種など個人における信用情報のチェック作業が行われます。
信用情報などに従って、基本的にカードの利用には一定期間内において上限も設定されます。
また、信用情報機関に事故情報が登録されているかどうかが主に確認され、該当する情報が記載されていれば審査落ちにつながります。
対して、仮想通貨はクレジットカードにあるような信用情報の審査が存在していません。
ウォレットの保有や取引所での口座開設で、誰でも簡単に手に入るメリットを備えています。
ただし、仮想通貨であれば保有している仮想通貨でのみ支払いが可能、クレジットカードに見られる代金の立て替えといった機能は期待できません。
クレジットカードと仮想通貨は性質が異なるため、基本的に代替できるものでは無いのです。
ところが、仮想通貨の登場によって、クレジットカードの利用が減るとの意見も出てきています。
これはなぜかと言うと、クレジットカードにかかる店舗側の手数料が大きく関係しています。
クレジットカードの利用が行われた店舗は、カードの使用といった売上向上への貢献の代わりに、手数料をカード会社に支払わなくてはいけません。
商品代金やサービスにおける代金から割合として手数料がかかり、手数料は平均して5パーセントほどです。
近年ではビットコインの決済を導入する店舗が増加傾向にあり、ビットコイン決済では業者を介しても手数料は1パーセントほどに抑えられます。
これが利用者全てに適用されれば手数料の差は店舗にとって大きく、カード決済よりもビットコイン決済が店舗には好まれると想定されています。
電子マネーと仮想通貨の違い
一方、電子マネーは仮想通貨とはどのような違いを備えているのでしょうか?
電子マネーの利用には何と言っても、あらかじめ現金をチャージする作業が必要、事前に日本円などを使わなければ使用そのものが不可能です。
チャージしておくことで即座に活用できるメリットが電子マネーにはあり、代表的な電子マネーではSuicaなどがあげられます。
電子マネーは法定通貨でチャージする現金の電子化が該当しますので、電子マネーそのものが通貨といった役割を持ってはいません。
仮想通貨は法定通貨と同様に通貨として使えますから、この点がまずは違いといえるでしょう。
更に価格が変動するかどうかも大きなポイント、仮想通貨はいつでも価格が変動しますが、電子マネーなら価格は固定されています。
価格の変動に加えて個人間取引も仮想通貨は可能なので、投資の選択肢としても仮想通貨に限れば有効です。
その使い道にも違いが見られ、仮想通貨は世界的に通貨として役立つ一方で、電子マネーはその機能を活用可能な範囲内でしか使えません。
このように比較すると仮想通貨より電子マネーのメリットが少なく見えますが、もちろん電子マネーにしか期待できないポイントもあります。
ひとつは、導入店舗の数が圧倒的に多いことになるでしょう。
ビットコイン決済はまだ始まったばかり、電子マネー決済は既に広がっていますし、中には電子マネーの利用時にポイントが得られる場合も出ています。
もうひとつ、電子マネーは管理が簡単なこともメリットです。
仮想通貨ではセキュリティ対策が充実されていなければ、ハッキング被害などを心配されます。
電子マネーならチャージしたカードをしっかり保管するだけ、利用時に複雑な手続きも要しません。
チャージしたお金の価格が変わらないので、暴落などで損失を出す可能性も無く、電子マネーは利用時に安心感を得られる点も魅力と言えます。
まとめ
仮想通貨とは違ってクレジットカードの発行には事前の審査が必要で、審査結果にあわせて利用上限なども決められます。
それでも利用時にクレジットカード会社が支払いを一時的に立て替えるメリットは大きく、仮想通貨には無い役割を果たしています。
商品やサービスを提供する店舗側にとっては、クレジットカードにおける手数料の負担が気になるところ、仮想通貨の決済ならコスト抑制を目指せます。
電子マネーは現金をチャージして電子化する機能を持ちますが、通貨そのものでは無いため投資の手段などに使用不可能です。
しかし、価格が変動せず管理も簡単なので、安心して便利に使っていくことを優先する人には、電子マネーの利用が向いています。
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